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クリニック開業 医師 事務長 2026.02.03 公開

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【2026年版】開業医が使えるクリニックの補助金を一覧で紹介!

クリニックの運営では電子カルテの導入や設備投資、賃上げなど、さまざまな場面で補助金を活用できます。しかし、補助金制度は種類が多く、自院に適した制度を見つけるのが難しいと感じる先生も多いのではないでしょうか。本記事では、クリニックが利用できる補助金を「医療DX・IT化」「賃上げ・物価高騰対策」「開業支援」の3つに分類して紹介します。各補助金の概要や申請時の注意点を把握し、自院に適した補助金活用のきっかけになれば幸いです。

※本内容は公開日時点の情報です

#開業検討 #開業直後の悩み #事業計画

目次

クリニックが利用できる補助金一覧

クリニックが活用できる補助金制度は、目的や用途によって大きく3つに分類できます。以下は本記事で紹介する主な補助金制度の一覧です。自院の状況や目的にあわせて、適切な補助金を選択する際の参考になさってください。

【2026年版】開業医が使えるクリニックの補助金を一覧で紹介!

【クリニックが利用できる主な補助金一覧】

区分 制度名 主な対象者 概要
医療 DX・IT化 IT導入補助金
  • 開業医
  • 開業準備中の医師
電子カルテ、レセコン、POSレジ、自動精算機などのIT機器導入費用を補助
電子処方箋管理サービス等関係補助金 開業医 電子処方箋システムの導入費用を補助
中小企業省力化投資補助金 開業医 生産性向上のための設備導入・システム構築費用を補助
賃上げ・物価高騰対策 医療機関・薬局における賃上げ・物価上昇に対する支援 開業医 無床診療所32万円/施設、有床診療所8.5万円/床を交付(令和7年度補正予算)
小規模事業者持続化補助金
  • 開業医
  • 開業準備中の医師
ホームページ作成や業務改善のための設備導入費用を補助
業務改善助成金 開業医 設備投資と賃金引上げを同時に行う場合の費用を助成
ものづくり補助金 開業医 働き方改革や賃上げ対応のための設備投資等費用を補助
小規模事業者持続化補助金(賃金引上げ枠) 開業医 賃金引上げと販路開拓を同時に行う事業者を支援
両立支援等助成金 開業医 育児・介護と仕事の両立支援に取り組む事業主を支援
開業支援 起業支援金 開業準備中の医師 新規開業を助成(東京都以外の対象地域に限る)
事業承継・M&A補助金 開業準備中の医師 承継開業時の設備投資費用を補助

本記事では、各補助金制度について順に解説していきます。

医療DX・IT化に関連する補助金

医療DXの推進は、診療の効率化や患者サービスの向上につながります。ここでは、電子カルテやレセコンなどのIT機器導入に活用できる以下3つの補助金制度を紹介します。

  • IT導入補助金
  • 電子処方箋管理サービス等関係補助金
  • 中小企業省力化投資補助金

IT導入補助金

IT導入補助金は、中小企業や小規模事業者のIT化を支援する制度で、クリニックでは電子カルテやレセコン、POSレジ・自動精算機など幅広いシステムの導入に活用できます。

2025年の採択状況※は30%から50%で推移しており、申請すれば必ず採択されるわけではない点に注意が必要です。

※出典:中小企業庁「IT導入補助金2025サービス等生産性向上IT導入支援事業交付決定者一覧2026年1月23日更新」(https://it-shien.smrj.go.jp/download/grantdecision_list/

申請から運用開始までに6か月程度を要するため、導入時期を見据えた計画的な申請が求められます。なお、IT導入補助金の詳細や申請時の注意点については、関連記事でも詳しく解説しているため、参考になさってください。

電子処方箋管理サービス等関係補助金

電子処方箋の導入を支援する補助金制度です。2026年1月時点で、2025年10月1日から2026年9月30日までに電子処方箋の導入が完了し、2027年3月31日までに申請されたものが補助金交付の対象です(電子処方箋管理サービスの場合)。

出典:医療機関等向け総合ポータルサイト「令和7年10月1日以降に電子処方箋管理サービスを導入した医療機関等における電子処方箋補助金について」(https://iryohokenjyoho.service-now.com/csm?id=kb_article_view&sysparm_article=KB0012454

電子処方箋の導入により、医療機関と薬局間での情報共有が円滑になり、重複投薬の防止や患者さんの利便性向上が期待できます。

電子処方箋導入の手順や、準備すべき内容をまとめたガイドを用意しています。具体的に進める際の手元資料としてご活用ください。

資料のダウンロードはこちらから(無料):【クリニック向け】電子処方箋導入マニュアル

中小企業省力化投資補助金

中小企業省力化投資補助金は、生産性向上を目的とした設備導入やシステム構築等に活用できる制度です。業務効率化につながる設備やシステムの導入費用として申請できます。

人手不足への対応や業務効率化を図りたいクリニックにとって、有効な補助金制度といえるでしょう。

出典:中小企業基盤整備機構「中小企業省力化投資補助金」(https://shoryokuka.smrj.go.jp/

賃上げ・物価高騰・経営改善に関連する補助金

物価高騰や賃上げへの対応は、多くのクリニックが直面している課題です。ここでは、経営改善や賃上げに活用できる以下6つの補助金制度を紹介します。

  • 医療機関・薬局における賃上げ・物価上昇に対する支援(令和7年度補正予算)
  • 小規模事業者持続化補助金
  • 業務改善助成金
  • ものづくり補助金
  • 小規模事業者持続化補助金(賃金引上げ枠)
  • 両立支援等助成金

医療機関・薬局における賃上げ・物価上昇に対する支援(令和7年度補正予算)

令和7年度補正予算において、医療機関の賃上げと物価上昇への対応を支援する制度が創設されました。2025年12月8日に可決し、2026年1月現在、各都道府県で申請受付の準備が進められています。

実質的な義務化の開始時期 実質的な義務化の開始時期
出典:厚生労働省「令和7年度補正予算案の主要施策集」P3・P4(https://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/25hosei/dl/25hosei_20251128_01.pdf

無床診療所の場合、1施設あたり32万円が交付されます。内訳は賃金分が15万円、物価分が17万円です。有床診療所の場合は1床あたり8.5万円(賃金分7.2万円、物価分1.3万円)と整理されています。

申請の詳細なスケジュールは各都道府県によって異なるため、所在地の都道府県ホームページで最新情報を確認し、対応漏れを防ぎましょう。

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者の販路開拓や生産性向上を支援する制度です。集患対策としてのホームページ作成や業務改善のための設備導入、建屋の建設などにも活用できます。

通常枠のほか、従業員数が5人以下で開業後1年以内の場合は創業型も対象範囲に含まれます。開業間もないクリニックにとって、初期投資の負担軽減に役立つ制度です。

なお、商工会または商工会議所の伴走支援を受けていることが申請要件のため、計画的に進める必要があります。

出典:中小企業基盤整備機構「小規模事業者持続化補助金」(https://seisansei.smrj.go.jp/subsidy_guide/subsidy_info/sustainability_subsidy.html

業務改善助成金

業務改善助成金は、生産性向上に資する設備投資等と最低賃金の引上げを同時に行う事業者を支援する制度です。設備投資によって業務効率を改善し、その結果として従業員の賃金を引き上げる場合に、費用の一部が助成されます。

申請にあたり、厚生労働省が公開している「交付申請チェックリスト」を活用すると、必要な書類や要件を確認しやすいでしょう。

また、賃上げに関する支援制度については、厚生労働省が「賃上げ支援助成金パッケージ」として1ページにまとめています。賃上げを検討している場合は、あわせて参考になさってください。

出典:厚生労働省「業務改善助成金」 (https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/zigyonushi/shienjigyou/03.html

出典:厚生労働省「交付申請チェックリスト」(https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001497074.pdf

出典:厚生労働省「賃上げ支援助成金パッケージ」 (https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/package_00007.html

ものづくり補助金

ものづくり補助金は、働き方改革や被用者保険の適用拡大・賃上げ・インボイス導入等に対応するための設備投資等を支援する制度です。生産性向上につながる設備やシステムの導入を検討しているクリニックは、申請を検討する価値があります。

なお、基本要件に記されているように、条件を満たさなかった場合は返還義務が生じるため、公募要領を確認し着実に準備を進めましょう。

ものづくり補助金

出典:全国中小企業団体中央会「ものづくり補助金」(https://portal.monodukuri-hojo.jp/about.html
   「第22次公募要領概要版」(https://portal.monodukuri-hojo.jp/common/bunsho/ippan/22th/%E5%85%AC%E5%8B%9F%E8%A6%81%E9%A0%98%E6%A6%82%E8%A6%81%E7%89%88_22%E6%AC%A1%E7%B7%A0%E5%88%87_20251209.pdf

小規模事業者持続化補助金(賃金引上げ枠)

小規模事業者持続化補助金は、働き方改革・被用者保険の適用拡大・賃金引上げ・インボイス導入等、制度変更の対応に要する経費を補助する制度です。賃金引上げとあわせて販路開拓に取り組む場合に活用できます。

申請には、自院で経営計画・補助事業計画を作成し、そのうえで、地域の商工会へ事業支援計画書の依頼が必要です。自院だけでは準備が完結しないため、スケジュール調整が肝といえます。

出典:全国商工会連合会「小規模事業者持続化補助金」 (https://www.jizokukanb.com/jizokuka_r6h/jizokuka.html

両立支援等助成金

両立支援等助成金は、仕事と育児・介護等の両立支援に取り組む事業主を支援する制度です。2026年1月時点で6つのコースが用意されており、育児休業取得の促進や介護離職の防止など、目的に応じたコースを選択できます。

両立支援等助成金

従業員の働きやすい環境整備を進めれば、人材の定着にもつながります。

出典:厚生労働省「両立支援等助成金のご案内」(https://www.mhlw.go.jp/content/001492655.pdf

出典:厚生労働省東京労働局「両立支援等助成金」(https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/news_topics/kyoku_oshirase/_120743/_122075.html

開業に関連する補助金

新規開業や承継開業を検討している場合、開業時の初期投資を軽減できる補助金制度があります。ここでは、開業に関連する以下2つの補助金を紹介します。

  • 起業支援金
  • 事業承継・M&A補助金

起業支援金

起業支援金は、新規開業を助成する制度です。起業等のための伴走支援と事業費への助成(最大200万円)がなされます。ただし、対象地域に制限があり、東京圏(東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県)以外の地域、かつ支援事業に参加している道府県が対象です。

地方での開業を検討している場合は、開業予定地の都道府県が支援事業に参加しているか確認なさってください。

出典:内閣官房・内閣府「起業支援金」(https://www.chisou.go.jp/sousei/kigyou_shienkin.html#an1

事業承継・M&A補助金

事業承継・M&A補助金は、承継開業時の設備投資等を補助する制度です。既存のクリニックを引き継いで開業する場合に活用できます。交付決定後、補助事業期間内に契約や発注で支払った経費が対象のため、申請の流れを参考に中長期的な計画を立てましょう。

事業承継・M&A補助金

なお、2025年度の申請はすでに受付を終了しています。次年度以降の募集情報については、中小企業基盤整備機構のウェブサイトで確認なさってください。

出典:中小企業基盤整備機構「事業承継・M&A補助金」(https://seisansei.smrj.go.jp/subsidy_guide/subsidy_info/succession_subsidy.html

補助金申請時に確認したい注意点

ここでは、補助金を効果的に活用するために、申請前に確認しておきたい注意点を紹介します。

電子申請が主流でGビズIDの取得が必要

多くの補助金制度は、電子申請が基本です。申請にはGビズIDが必要となるため、まだ取得していない場合は早めに手続きを進めましょう。GビズIDの取得には一定の時間を要するため、申請の締め切り直前に慌てないよう余裕をもった準備が求められます。

制度ごとの締め切りにあわせたスケジュール立案が必要

補助金制度によって申請期間や締切日が異なります。複数の補助金を検討している場合は、各制度の締め切りを把握し、優先順位をつけて申請を進める必要があります。

申請から採択、補助金交付までには相応の期間を要するため、設備導入やシステム改修の時期を考慮したスケジュールを立てましょう。

採択されない場合も想定した運用が必要

補助金は申請すれば必ず採択されるわけではありません。競争率の高い制度では、不採択となる可能性も考慮する必要があります。

補助金ありきで設備投資やシステム導入を計画するのではなく、自己資金やその他の資金調達方法もあわせて検討しておくと無用な不安を抱きません。

採択後の実績報告が必要

補助金が採択された後も、適切な実績報告が求められます。実績報告では、補助対象経費の支出を証明する領収書や請求書などの書類提出が必要です。

日頃から関連書類を整理・保管しておけば、実績報告の負担を軽減できます。なお、報告期限を守れない場合は補助金の返還を求められる場合もあるため、計画的に報告作業を進められる体制を整えておきましょう。

クリニックが利用できる補助金制度に関するQ&A

ここでは、補助金制度の活用にあたって、よくある質問と回答を紹介します。

自院が補助金の対象になるかはどこで確認できますか?

補助金の対象となるかどうかは、希望する制度によって異なります。基本的に補助金制度の公式サイト上で対象者の要件が明記されています。

まずは「デジタル化を進める」「賃上げに対応する」など、目的に合う補助金制度を1つずつ選び、公式サイトで最新情報を確認するところから始めるとよいでしょう。

補助金は申請してすぐにもらえますか?

補助金は申請してすぐに交付される性質のものではありません。多くの補助金制度では、以下の流れをたどります。

  • 申請
  • 審査
  • 採択
  • 事業実施
  • 実績報告
  • 補助金交付

たとえばIT導入補助金の場合、申請して採択された後、先にシステム導入費用を支払い、領収書を含んだ内容を報告して補助金が交付される仕組みになっています。補助金交付までには数か月を要する場合もあるため、資金繰りを考慮した計画が必要です。

不採択だった場合もう一度申請できますか?

基本的に再申請は可能です。たとえば「IT導入補助金」や「ものづくり補助金」などは申請内容を改善し、締め切り期限内であれば改めて申請ができます。

なお、申請要件は定期的に見直しが入るため、最新の要件を確認して準備を進めましょう。

まとめ|補助金利用は計画的に

補助金制度は、クリニックの設備投資や経営改善、開業準備など、さまざまな場面でコスト負担を軽減できる有効な手段です。ただし、申請には一定の手間と時間を要するため、制度の要件や申請期限を十分に確認し、計画的に進めましょう。

自院の状況や目的に合った補助金制度を選択し、効果的に活用なさってください。

著者情報

武田 直也 様

フリーランスWebライター。18年間、医療事務として合計3つの医療機関に従事。診療報酬をはじめ、診療情報管理士の資格を活かしたカルテ監査やDPCデータ分析、クリニカルパスなどの医療情報利活用に精通している。

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