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電子カルテ 医師 事務長 2025.10.21 公開

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電子カルテとレセコンの違いを解説。連携すれば真価を発揮

電子カルテとレセコンは、どちらもクリニックの業務効率化に欠かせないシステムです。しかし、この2つの違いが何であり、連携することでどのようなメリットがあるのか、疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。この記事では、電子カルテとレセコンの役割や違い、連携によるメリット・デメリットをわかりやすく解説します。レセプト機能に強みがある電子カルテ製品「メディコム」シリーズもご紹介。電子カルテの導入や乗り換えを検討されている開業医の方は、ぜひ参考にしてください。

※本内容は公開日時点の情報です

#開業検討 #機器選定ポイント #業務効率化 #紙カルテの電子化 #システム入替

目次

電子カルテとレセコンは別物

電子カルテとレセコンは、医療現場で使用されるまったく別のシステムです。混同されがちですが、それぞれ異なる目的と機能をもっています。

電子カルテとレセコンは別物

【電子カルテとレセコンの違い】

項目 電子カルテ レセコン
主な目的 診療情報の記録・管理 レセプト作成・請求業務
主な機能
  • カルテ作成
  • 処方箋発行
  • 検査結果管理など
  • 診療報酬計算
  • レセプト作成
  • 会計処理など
主な使用者 医師・看護師など 医事課スタッフ・受付スタッフ

違いを理解すれば、自院に適したシステム選択が可能になります。

目的の違い

電子カルテとレセコンでは、使用目的が大きく異なります。

  • 電子カルテ:診療情報の記録と管理が主目的
  • レセコン:診療報酬の計算と請求業務が主目的

電子カルテは、患者さんの症状や診断内容、治療経過を電子的に記録するシステムです。医師が診療時に入力したデータは、処方箋の発行や検査オーダーにも活用されます。

一方、レセコンは診療行為を診療報酬点数に変換し、保険者への請求書類であるレセプト作成が主機能です。電子カルテが「医療の質向上」を目指すのに対し、レセコンは「正確な請求業務」を担います。

両者は医療現場の異なる業務領域をカバーしているため、それぞれの特性を理解した導入が重要です。

使用者にとっての違い

電子カルテとレセコンは、主に使用する職種も異なります。

  • 電子カルテ:医師、看護師が診療時に使用
  • レセコン:医事課、受付スタッフが事務処理で使用

電子カルテは診療の現場で操作するシステムです。医師は診察内容の入力や過去の診療記録などの確認を行い、看護師はバイタル測定値の記録や処置内容などの入力を担当します。

対するレセコンは、主に医事課や受付スタッフが患者さんの受付業務や会計処理、月末のレセプト作成業務で使用するシステムです。

主な使用者が異なるため、それぞれのシステムには異なる操作性や機能が求められます。

レセコンについて詳しく知りたい方はこちら
電子カルテについて詳しく知りたい方はこちら

電子カルテとレセコンは連携によって真価を発揮

電子カルテとレセコンは連携運用が基本であり、積極的に連携すべきシステムです。両システムを連携させればデータの二重入力が不要になり、業務効率が大幅に向上します。

また、連携により受付から診療、会計までの一元管理が可能です。レセプト作成の効率化や業務負担の軽減、入力ミスの防止などメリットは少なくありません。詳細な効果について、以下で具体的に解説します。

受付から診療・会計まで一元管理

診療記録を管理する電子カルテと診療内容に応じた診療報酬情報を管理するレセコンを連携させれば、初診患者さんが受付をしてから、医師による診療、会計まで一連の流れを一元管理できます。

電子カルテとレセコンが1つになった一体型システムと、それぞれを管理する分離型とが挙げられます。一体型は情報が分散しないため、1つの画面だけを見ればよいのは作業効率の面でのメリットも大きいでしょう。

医事一体型システムによるレセプト機能の効率化について詳しく知りたい方は、動画セミナーをご覧ください。文章でさっと確認したい方には、関連記事がおすすめです。

動画セミナーはこちらから:Medicomのレセプト機能の真価!一体型で築く、強い医院の診療基盤

レセプト作成の効率化

レセプトを作成する際、医師が作成したカルテをもとに、さまざまな情報を入力します。しかし、電子カルテとレセコンを連携すれば、入力作業が不要となり、請求書作成までの手間と時間の短縮が可能です。

また、診療内容がリアルタイムでレセコンに反映されるため、日々のチェックで月末のレセプト作成業務も大幅に効率化されます。

システムを見比べて転記する作業がなくなれば、医事課スタッフの業務負荷も軽減され、ほかの業務へ時間を使えるようになります。

業務の負担軽減

電子カルテとレセコンを連携すると、新患登録や会計作業など一つひとつの作業がスムーズになり、日々の業務負担が軽減できます。

患者さんの待ち時間短縮だけでなく、職場内の労働環境改善にもつながります。たとえば、受付では患者情報の重複入力が不要になり、会計ではデータの照合作業が簡素化されるなどです。

結果として、スタッフ全体の働きやすさが向上し、患者サービスの質も高まります。

入力ミスの防止

手入力作業では、どうしても打ち間違いや入力漏れのようなヒューマンエラーが生じます。しかし、レセプト作成時のカルテ情報の入力作業が省略できれば、入力ミスを契機とするエラーを防げます。

電子カルテやレセコンにチェック機能が備わっていれば、自動的にケアレスミスなどを見つけられるため、早い段階での修正が可能です。

電子カルテとレセコンが別々の運用だと、入力情報に変更があったり、診療報酬改定などがあったりしたとき両方のデータを編集する必要があり、ミスが発生するリスクと手間も高まります。

しかし、電子カルテとレセコンを連携していれば、1つのデータ変更だけで済みます。

連携時に唯一注意すべき内容

電子カルテとレセコンの連携において注意すべきは、障害による影響が大きい点です。システムに不具合が生じると、どちらも作動しなくなる障害が発生する可能性があります。

障害によるデメリットを最小限に抑えるためには、各システムのデータのバックアップを小まめに残し、システムがダウンした場合でも別のデバイスから確認できる環境構築が必要です。

また、紙カルテで代替診療できるように、定期的な訓練実施も組織を強くする取り組みの1つです。

事前の対策がデメリットの影響を小さくします。電子カルテとレセコンの連携によるメリットは大きいため、デメリットへの対策を講じながらうまく使いこなすようにしましょう。

おすすめの電子カルテ・レセプト一体型システム

電子カルテ・レセプト一体型システムには、大きく分けてクラウド型とオンプレミス型があります。

クラウド型はインターネット経由でシステムを利用する形態で、初期費用を抑えられ、アップデートやメンテナンスは自動更新です。

オンプレミス型は院内にサーバーを設置する形態で、セキュリティ面で安心感があり、カスタマイズ性に優れています。

近年はクラウド型が普及しており、とくに小規模クリニックでの導入が進んでいます。どちらを選ぶか迷われる方にはこちらの記事もおすすめです。

クリニック向け×クラウド型「Medicom クラウドカルテ」

Medicom クラウドカルテは、クリニック向けクラウド型電子カルテの決定版です。主な強みは以下の3点です。

  • 診療を真にスピーディーにする操作画面
  • 算定漏れを防ぐ高精度なAI自動算定機能搭載
  • 全国157拠点でのきめ細かいサポート体制

※販売代理店、保守サポート提携先を含む(2024年4月時点)

累計217,000件以上※の導入実績を踏まえ、医師だけでなくスタッフも直感的に使いやすいよう設計されています。診療情報提供書の作成サポートなどオンプレ型で好評だった機能も搭載し、カルテ入力内容をもとに算定可能な項目を抽出する独自のAI自動算定機能により算定漏れを防ぎます。

詳細はMedicom クラウドカルテの製品ページをご覧ください。

※1972年発売当初からの累計販売実績。医科、調剤、歯科、訪問看護などの全ての基本ソフト販売の累計。(2024年8月時点。自社調べ)

クリニック向け×オンプレミス+クラウド型「Medicom-HRf Hybrid Cloud」

Medicom-HRf Hybrid Cloudは、オンプレミスとクラウドの両方の利点を活用したハイブリッド型システムです。主な強みは以下の3点です。

  • 院内外からタブレットでもカルテ利用が可能
  • 約170社との連携で診療の可能性を拡大
  • 障害時もクラウドサーバーに瞬時切り替え

院内のパソコンだけでなくタブレットなどのデバイスを用いて、自宅や往診先からもカルテが利用できます。

タブレットで撮影した画像を即座に取り込めばカルテ管理を簡便化でき、標準搭載のレセプトチェック機能によりリアルタイムでカルテ記載と算定のチェックが可能です。

ネットワークや電気系統に障害が生じた際も、クラウドサーバーに瞬時に切り替えて業務を継続できるため、連携システムのデメリットにもしっかり対応しています。

詳細はMedicom-HRf Hybrid Cloudの製品ページをご覧ください。

病院向け×オンプレミス型「Medicom-HSf」

Medicom-HSfは、病院向けの本格的なオンプレミス型電子カルテシステムです。主な強みは以下の3点です。

  • 業務の流れを大きく変えない設計で導入負担軽減
  • 医薬品や診療行為のマスター統合管理
  • 投与量や年齢まで詳細にチェック可能

カルテを電子化しつつ、部門への指示は従来通り紙の指示箋で運用するため、業務の流れに大きな変更が生じずスムーズな導入が可能です。

電子カルテとレセコンが一体化し医薬品や診療行為などのマスターを一元管理するため、法令改正時のメンテナンスもスムーズに行えます。

入力情報から会計を自動算定してコスト削減とヒューマンエラーの軽減を実現し、クラウド上のデータバックアップにより災害時もクラウドサーバーへの切り替えが可能です。

詳細はMedicom-HSfの製品ページをご覧ください。

適切な機器選定は、関係者全員の負担軽減につながる

電子カルテとレセコンはまったく別のシステムですが、連携運用により真価を発揮します。連携により受付から診療・会計まで一元管理でき、レセプト作成の効率化、業務負担の軽減、入力ミスの防止といった多くのメリットを得られます。

システム障害に注意点はありますが、適切な対策により影響を小さくすることは十分可能です。まずは、自院に適したシステムタイプの検討から始めてみてはいかがでしょうか。

著者情報

武田 直也 様

フリーランスWebライター。18年間、医療事務として合計3つの医療機関に従事。診療報酬をはじめ、診療情報管理士の資格を活かしたカルテ監査やDPCデータ分析、クリニカルパスなどの医療情報利活用に精通している。

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