材料用梱包材の削減 ーPHCインドネシアー
PHCインドネシアは、2024年度からESG(環境・社会・ガバナンス)とSDGs(持続可能な開発目標)を事業方針に取り入れ、積極的に持続可能な取り組みを推進しています。その一環として、バイオメディカ製品を対象にカンバンプロジェクトを導入しました。このプロジェクトでは、部品や材料を一式セットにした「キッティング」(必要な部品や資材のセット化)をサプライヤー側で行い、PHCインドネシア製の専用カートを使って倉庫へ納品します。これにより、従来の輸送時に必要だったプラスチック包装材や木製パレットの使用を大幅に削減し、環境負荷の低減につながっています。プロジェクト開始から2025年7月中旬時点で、約12kgのプラスチック廃棄物の削減に成功しました。また、業務効率の改善により、年間で約50万米ドルのコスト削減も達成しています。
このプロジェクトの成功の鍵は、サプライヤーとの密な連携にあります。課題を共有し、ともに解決策を模索することで、PHCインドネシアとパートナー企業は相互にメリットのある仕組みを構築しました。この取り組みは、サプライヤーと「ともに成長する」というビジョンの実現に向けた大きな一歩となっています。
現在、PHCインドネシアはこのカンバンプロジェクトを他の製品ラインにも拡大することを検討しており、さらなる効率化と環境負荷の低減を目指しています。
今後もサプライヤー及び従業員とともに、より持続可能な未来の実現に向けて取り組んでいきます。
担当者の声
カンバンプロジェクトを通じて、私たちはサプライヤーや社内チームとの緊密な連携により、環境負荷の低減と業務効率の向上という両立を実現することができました。この取り組みは、ESG及びSDGsの目標に向けた大きな一歩であり、持続可能な社会の実現にはステークホルダーと「ともに成長する」ことが不可欠であると私たちは考えています。これからも、従業員やパートナーの皆さまとともに、より良い未来のために責任ある選択を積み重ねてまいります。
「小さな蝶番が大きな扉を動かす/Small Hinges Swing Big Doors」(小さな行動や一見ささいに見えることが、大きな成果につながる)
イカ・プスパ・デウィさんPHCインドネシア MCロジスティクス部
水資源の取り組み ーPHCインドネシアー
PHCグループは、事業活動と環境保全の両立を目指し、水資源の効率的な利用と保護に取り組んでいます。
主要な生産拠点では、水質検査などを通じて廃水の適切な管理を行い、環境への影響を最小限に抑える努力を続けています。これらの活動を通じて、地域社会との共生を図りながら、持続可能な社会の実現を目指しています。
主要生産拠点の一つであるPHCインドネシアでも、日々の業務の中で水資源を大切にするための取り組みが行われています。
以下に、同拠点での具体的な活動内容を紹介します。
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- 1.水道メーターによる使用量の管理
- 施設内の特定エリアに水道メーターを設置し、水使用量を詳細に記録しています。このデータを活用することで、不要な水の使用を抑え、効率的な使用を推進しています。
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- 2. 日次での水使用量の記録
- 毎日の水使用量をマニュアルで記録する仕組みを導入し、使用状況をきめ細かく把握しています。異常が見られた場合には、迅速な対応ができる体制を整えています。
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- 3.水配管の定期点検
- 水漏れや損傷を防ぐため、施設内の水配管を定期的に点検しています。これにより、漏水の早期発見と修繕を確実に行い、水資源の浪費を防止しています。
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- 4.雨水浸透設備の設置
- 雨水を自然に地中へ浸透させるため、雨水浸透桝やバイオポアホールを設置しています。この取り組みにより、地下水の涵養を促進し、地域における水循環の健全性維持に貢献しています。
- これらの取り組みは、日常業務の中で着実かつ誠実に実施されています。PHCグループは、これからも一つひとつの実直な取り組みを積み重ねながら、水資源の保全と責任ある活用に努めてまいります。
担当者の声
私たちの拠点では水の使用が生活用水に限られており、現在は不要な浪費を防ぐことに重点を置いています。社員への継続的な節水意識の啓発や日々の配管チェックによる漏水の防止など、少しずつできることを積み重ねています。今後は、雨水の活用なども視野に入れて、より持続可能な水資源の管理を目指していきたいと考えています。
イドヴァン・バドルンさんPHCインドネシア 人事部