PHCグループは、お客さまの声から未来をつくり、社会に応える企業を目指し、VOC(Voice of Customer)の活用に注力しています。VOCを単なる“改善要望”として捉えるのではなく、気づき・信頼・改善・成長を生み出す企業価値の源泉と位置付け、Miraidane・Cotodama・Tsunagaruから成るMCT活動を推進しています。
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- 1.Miraidane活動 ~顧客の声を「残す化」~ ー収集と蓄積ー
- 営業現場、保守サービス、国内外のパートナーとの商談、SNSなど、多様な接点で得られるVOCを収集・蓄積。アンケートシステムを通じて得た情報はデータベースに一元登録され、お客さまからの一次情報を漏れなく蓄積し、迅速な活用へとつなげています。
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- 2.Cotodama活動 ~顧客の声を「見える化」~ ー分析と共有ー
- 蓄積されたVOCデータを、テキストマイニングやAIなどを活用して分析し、定量評価や定性評価を通じて、ニーズの傾向や課題を可視化。その結果をダッシュボードや部門別レポートで社内に共有し、意思決定の質とスピードの向上に貢献しています。
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- 3.Tsunagaru活動 ~顧客の声を「活かす化」~ ー事業活動への反映ー
- 分析されたVOCは、新製品・サービスの開発や既存ビジネスの改善へと即時にフィードバックされます。また、VOCを基にした従業員研修や、顧客対応窓口におけるFAQの充実などを通じて、顧客起点の考え方を組織文化として定着させる取り組みを継続しています。
- このように、PHCグループではVOCを「残す化・見える化・活かす化」という循環の中で、企業の知的資本として最大限に活用し、持続的な価値創造につなげています。
※MCT活動:Miraidane活動(VOCの収集)、Cotodama活動(VOCの分析・可視化)、Tsunagaru活動(VOCの活用)の総称
収集から可視化、活用までオールインワンの取り組みを構築
お客さまの声を効率的に収集・活用するため、Miraidane活動の一環として「名刺サイズのアンケートカード」を導入しています。このカードには二次元バーコードが印刷されており、現場で直接お客さまに手渡すことで「生の声」をダイレクトに収集しています。回答はウェブ上で集約され、Cotodama活動で分析・可視化され、その後、Tsunagaru活動を通じて現場と経営をつなぐ改善アクションへと展開されます。
こうして集められたVOCは、まるで毛細血管のように組織の隅々まで行き渡り、情報という“酸素”を届けるように、組織全体に循環されます。この「収集」「可視化」「活用」という循環型の運用は、現場のモチベーションやサービス品質の向上、顧客との信頼関係の深化、そして持続的な企業価値の創出につながっています。
担当者の声
VOC活動は、お客さまの「より良い未来をつくる」ための重要な取り組みであると、日々強く感じております。PHCグループ間の積極的なコラボレーションを通じて、当社の商品・サービスが生み出す体験からお客さまにより高い価値を感じていただけるよう、未来の実現に向けて邁進しております。そして何より、「大切な人に、明日も笑顔でありがとうを伝えたい」と願うすべての方々のために、私たちはVOC活動を通じて、より良い未来の実現に向け貢献してまいります。
山本 健史朗経営企画部 グローバルVOC推進課
お客さまの声を未来の価値創造へ
~診断・ライフサイエンスドメイン長・副ドメイン長の声~
ドメイン長
中村 伸朗
VOC活動はPHC事業推進のDNAです。慢心せず日々新たな気持ちで改善活動を継続し、重要なインプットとします。品質や使い勝手だけでなく、商品・サービス・顧客対応、 ESGやサステナビリティへの懸念・示唆を真摯に受け止め、検討を進めることが経営理念やビジョンの実現につながると考えます。今後、日本からグローバル顧客へ対象事業を広げ、PHCの商品・サービスすべてに対する顧客の声として拡大したいと思います。
副ドメイン長
スティーブン・
ライナム
エプレディアでは、病理ワークフロー全体を支えるフルエンドツーエンドの製品群を提供していることに誇りを持っています。その幅広い製品群により、世界中で毎秒48個の製品が精密検査の質の向上に使用されています。研究者や臨床医との年間15億件近いやり取りの中で、顧客の声を尊重することは不可欠です。VOCを体系的に収集することで、こうしたやり取りを将来の製品・サービスの革新へとつなげていきます。顧客の声は、精密ながん診断の進化において、最も重要なインプットであり続けています。